今回は温度調節器を使用し温度を測定させ温度監視による自動制御について温調計パラメータ設定方法、配線接続例、簡単にソフトを作成し紹介していきたいと思います。
温度調節器は横河UT100シリーズのUT150-RN/AL/V24 を使用し機能仕様コードは下図参照を参考にしてもらって説明をしていきたいと思います。
参考 機能仕様表
形 名 | 仕様コード | 内 容 |
UT150 | ー□□ | 温度調節 |
制御出力 種類 (加熱側) |
ーR
ーV ーA |
リレー接点出力(時間比例PID,オン/オフ)
電圧パルス出力(時間比例PID) 4~20mA(連続PID) |
冷却側 制御出力 |
N | 一般系(冷却出力なし) |
R
V A |
リレー接点出力(時間比例PID,オン/オフ)
電圧パルス出力(時間比例PID) 4~20mA(連続PID) |
|
付加仕様 | /AL
/HBA /EX /RET /RS /V24 |
警報出力(2点) 注1
ヒータ断線警報(/AL機能含む) 注1,注2,注4 SP1,SP2外部切替/タイマ起動接点/RUN/SOP切替 注2,注4 測定値(PV)4~20mA伝送出力 注2,注3 通信 注2,注4 電源24V |
注1:/ALと/HBAの混在指定はできません。(/HBAは/AL機能を含んでいます。)
注2:一般形の場合/HBAと/RETの混在指定はできません。また、/EXと/RSの混在指定はできません。
注3:加熱冷却系の場合は/RETの指定はできません。
注4:加熱冷却系の場合は/HBA,/EXと/RSは同時に混在指定はできません。
また、加熱側出力がーAの場合はHBAの指定はできません。
1.配線接続例
UT150-RN/AL/24Vの配線接続図参考例
機能仕様コード
-R リレー接点出力 (時間比例PID,オン/オフ)
N 一般形 (冷却出力なし)
/AL 警報出力(2点)
/24V 電源24
(詳細は横河マニュアルを確認してください)
① 今回は/V24を指定しているのでDC24Vを配線する
②. ④を参考 熱電対温度センサー使用時の配線図
③, ④を参考 測温抵抗体(pt100)使用時の配線図
⑤ リレー出力配線図
2.パラメータ設定方法
1. 電源を入れて運転画面を表示させる
測定入力レンジがOFFであれば画面にINが表示されるので熱電対の種類を確認、測温抵抗体(Pt100)の使用目的にあったレンジコードを入力する(下図表-2を参照)
左の表示の場合はキーを押して、ご使用になる測定入力種類のレンジコード表示させ、キーを押して登録してください。この後、運転画面①の状態となります。
測定入力レンジOFFの状態であれば上記の画面となるのでレンジコードを入力します。
図表1
UT150/UT152/UT155用測定入力レンジ
使用するセンサーによって入力レンジが異なりますので設定前に確認が必要です。(設定した後でも変更可能)
2. 運転パラメータ、セットアップパラメータ設定手順
1.警報設定値の変更手順
運転画面に測定値(PV),目標設定値が表示されているか確認
レンジコード入力後の運転画面
2、SET/ENTキーを3秒間以上押すと運転パラメータ
画面に移行する。
項目切替はSET/ENTキーを押すたびに切り替わる
警報設定1を変更する場合はA1を表示させて
3.▽または△キーを押して必要な値に変更します
例として設定値を150°に変更します。
設定変更中はピリオドが点滅してます。
4. 変更をしたらSET/ENTキーを押して登録します。
ピリオドが消灯したら変更完了です。
変更後SET/ENTキーを押すと警報設定2(A2)の画面になります。
例としてA2を50°に変更します。
これで警報設定1,2の測定温度変更は終わりです。
5.次にSET/ENTキーを押しLoCを表示させ-1を選択
次にSET/ENTキーを押しLoCを表示させ-1を選択するとセットアップ画面に移行します
セットアップパラメータも運転パラメーター同様に操作しAL1(警報1の種類)初期設定は測定値上限警報1、AL2(警報2の種類) 初期設定は測定値下限警報2となっているので仮にAL2を測定値上限警報に変更したい場合は、2を1に変更します。
※警報機能一覧表又はパラメーター一覧表は横河UT100シリーズマニュアルを参照してください。
※ 注意点 セットアップパラメータを変更すると運転パラメータの登録値が自動的に初期値に変更する場合があるようなので変更後は確認をしてください。
リレー出力の目標設定値、変更手順
1. 運転画面に測定値(PV),目標設定値(SP)が表示されているか確認
2.▽または△キーを押して必要な値に変更します
3.変更をしたらSET/ENTキーを押して登録します。ピリオドが消灯したら変更完了です。
これで温度調節器のパラメーター設定は完了です。
温度監視サンプルプログラム
上限温度150°以上下限温度50°以下で異常ランプが点灯するプログラムです。
1 . AL1上限温度異常監視プログラム
2 . AL2下限温度異常監視プログラム
まとめ
今回は上限値、下限値を設定し温度監視自動制御について簡単に配線接続例、パラメータ設定、サンプルプログラムを簡単に紹介してきましたが少しでも参考になればいいかと思います。
また、今回説明した上限温度、下限温度設定以外にもパラメータの設定によってはいくつか違った組み合わせもできるので、横河UT100シリーズのマニュアルのパラメータ一覧表で確認してみてください。
制御技術 人見優