今回はトラッキングについて参考プログラムでどのように書込んだデータが移行されるかを簡単に紹介をしていきたいと思います。
まずトラッキングとは例を挙げるとコンベアで荷物を搬送させる際に荷物が現状どのコンベアを通過しているかを見るために荷物の位置情報をデータに置換えデータの推移などの情報を継続的に収集、監視することを言います。

コンベア図を参照に参考プログラムを見てください。

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参考プログラム 例

下のプログラム例はX656がONするとD5753に8192(8192は10進数 = H2000は16進数で、下記トラッキングテーブル参考資料だとサンプル13のDにビットデバイス1が入る)が書込まれ、各コンベアが動作していればM1073~M108が1パルス入る度にデータをトラッキングしていくプログラム例です。

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X656がONでM190サンプルスタート受付が入り、D5753にデータ8192 (H2000)が書込まれます。
X656がOFFして30秒後にM190がOFFします。

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参考図 例1

設定データが3個の場合(S1S2D, (S1+1,S1)V(S2+1,S2)→(D+1,D))

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S1,S2 :論理和を行うデータまたは、データが格納されているデバイスの先頭番号(BIN16/32ビット)

D  :論理和の結果を格納するデバイスの先頭番号(BIN16/32ビット)

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WOR

S1で指定されたデバイスの16ビットデータと、S2で指定されたデバイスの16ビットデータを、ビットごとに倫理和を行い、結果をDで指定されたデバイスに格納します。

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トラッキングパルス回路

今回のプログラムは参考例なのでタイマーコイルT100を使用しておりますが、実際はコンベアにエンコーダまたはTLセンサーなどを取付けて、入力信号(X~)を取り込みます。

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トラッキング設定受取ポイント設定回路

ここでコンベアの受取位置の設定をします。
まずはエンコーダなどの1回転の移動量、コンベアの長さを確認して受取ポイントを決めていきますが、プログラム上では上手く行かない事もあります。
実際は試運転をしながら調整をしていくようになるので参考程度にとらえてください。

①~⑤の番号はトラッキング参考資料を参考にしてもらうと分かり易いかと思います。

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① D1184 コンベア2受取ポイント
② D1185 コンベア3受取ポイント
③ D1186 コンベア4受取ポイント
④ D1187 コンベア5受取ポイント
⑤ D1188 コンベア6受取ポイント

トラッキング受取位置回路参照

トラッキング受取位置回路

プログラムの番号①~⑤も下記のトラッキング参考資料を見てもらえば分かり易いかと思います。

①  で説明するとコンベア1のエンド位置がD5767になってます。
D5000Z12 (D5765)にデータ8192が書込まれるとD1354にデータ8192を書込み、コンベア2の受取ポイントD6000に8192が書込まれ、コンベア2をトラッキングしていきます。
②~⑤も同じようにエンド位置にデータが書込まれたら、次のコンベアの受取ポイントにデータを書込みトラッキングしていきます。

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トラッキングデータ回路

D5753にデータが書込まれるとM1073に1ショット入るたびにデータを1ワードシフトさせる命令[ DSFL ]を使用します。
参考図 例2 、トラッキングテーブル参考資料を参考にしてください。

データ移行の確認は参考図 例2参照

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モニターデバイス一括確認方法

参考図 例2

オンライン → モニタ → デバイス一括で実際にデータをトラッキングしているか確認ができます。

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D5753にデータが書込まれM1073が入る度に、1ワードづつデータをシフトしていきます。

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コンベア1エンド位置のD5765にデータが書込まれると、コンベア2受取ポイントD6000にデータが書込まれトラッキングしていきます。
コンベア2 エンド位置のD6009にデータが書込まれると、コンベア3受取ポイントD6250にデータが書込まれトラッキングしていきます。

トラッキングテーブル参考資料

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今回のサンプルプログラムでは書込まれたデータが、プログラム上どのようにトラッキングされていくかを、トラッキングテーブルを参照に簡単に説明をしてきました。
データ移行の説明だけでは分りづらいと思うので、コンベアの図を見てもらうと分かり易いかと思います。
又、以前シリアルコミュニケーションユニットの説明でバーコードの説明をしましたが次は、準備ができればバーコードで読取ったデータをトラッキングさせるといった自動制御を、紹介できればしていきたいと思います。

制御技術 森下、人見(優)