インバータ装置の制御方式には、インバータ本体に内蔵されている操作パネルによる運転制御(PU運転モード)や、インバータの制御端子台に配線して信号のやり取りをする外部運転モードと、CC-Link等通信にてインバータを制御するネットワーク運転モードがあります。
外部運転モードで、シーケンサとのやり取りの際はインバータの制御端子台とシーケンサ間を配線します。
ただし、インバータの制御内容に応じてシーケンサと信号をやり取りする為の入出力ユニット等やそれらの配線が必要になってきます。
もし、接続するシーケンサとインバータが同じ制御盤にない場合、制御盤間の配線が必要になり大変です。
CC-Linkにて接続する場合は、CC-Linkの専用ケーブル1本でシーケンサとインバータ間の制御配線は済み、シーケンサと信号やデータをやり取りする為の入出力ユニット等はいらなくなります。
このように配線をできるだけ少なくしたいという時にインバータをCC-Linkで接続して制御するといったシステム構成をすると、安価でかつ省配線により作業が少しでも早くなります。
三菱のMELSEC-Qシリーズシーケンサと三菱のインバータFR-A700シリーズを用いてCC-Link接続の方法を紹介します。
今回の説明では下図のようにインバータを1台CC-Linkで接続した場合で進めていきます。
*注意:インバータをCC-Linkで接続する際に、インバータ内蔵オプションFR-A7NCを使用します。
1.システム構成と接続
今回の説明では上図のようにインバータを1台をCC-Linkで接続した場合で進めていきます。
CC-Linkマスタ局とインバータ内蔵オプションとの接続は下図の通りです。
シーケンサのCC-Linkマスタユニットとインバータ内蔵オプションとは上図のように接続して、CC-Linkマスタユニット側には終端抵抗(110Ω 1/2W)を接続し、インバータ側はインバータ内蔵オプションに終端抵抗が取り付けられているので、切換スイッチにて終端抵抗の設定をして下さい。
2.インバータの操作について
上図はインバータ本体の操作パネルです。操作パネルではインバータの状態をモニタできるほか、パラメータの設定やインバータの始動・停止(PU運転)ができます。
下表は、操作パネルの各部名称と説明になります。
No. | 名 称 | 内容 |
1 | モニタ(4桁LED) | 周波数、パラメータなどを表示します。 |
2 | 単位表示 | Hz:周波数を表示する時、点灯します。 A:電流を表示する時、点灯します。 V:電圧を表示する時、点灯します。 |
3 | モニタ表示 | モニタモード時に点灯します。 |
4 | PMセンサレスベクトル制御表示 | 汎用タイプ選択時(初期設定時)は機能しません。 |
5 | 運転モード表示 | PU:PU運転モード(操作パネルを用いて運転)時に点灯します。 EXT:外部運転モード(インバータ本体の制御端子を用いて運転)時に点灯します。 NET:ネットワーク運転(CC-Link・RS-485端子を用いて運転)時に点灯します。 |
6 | 回転方向表示 | FWD:正転時に点灯。 REV:逆転時に点灯。 |
7 | ダイヤル | 周波数の設定、パラメータの設定値を変更します。 |
8 | 運転モード切換え | PU/外部運転モードに切換えます。 (Pr.79の数値によっては、NETモードへの変更もできます。) |
9 | 始動指令正転 | PU運転モード時、インバータを正転にて運転します。 |
10 | 始動指令逆転 | PU運転モード時、インバータを逆転にて運転します。 |
11 | モード切換え | 各設定モード(モニタ・周波数設定、パラメータ設定など)に切換えます。 |
12 | 設定の確定 | 各設定の確定する際に使用します。 *運転中は、モニタ表示(運転周波数、出力電流、出力電圧)の切換えになります。 |
13 | 運転の停止 | 運転指令を停止します。 *保護機能(インバータ故障)動作時は、アラームのリセットも行います。 |
インバータのパラメータ設定値を変更の方法 ~P. 340の設定値を0から1に変更する場合~
1.インバータの電源を投入します。
電源を投入するとモニタ表示(MONランプ点灯)になります。 *出荷設定時運転モードは外部運転モード(EXTランプ点灯)になります。
2.ボタンを押して運転モードをPU運転モードにします。
3.ボタンを押してパラメータ設定モードにします。
*出荷設定時は設定値は0になります。
4.を回して、パラメータ340に合わせます。
5.ボタンを押すと、パラメータ340の現在値が表示されます。
*出荷設定時は設定値は0になります。
6.今回は設定値を1に設定したいので、を回して、1に合わせます。
5.ボタンを押すと、パラメータNo.(Pr. 340)と設定値(1)が交互に表示(フリッカ)されます。これで設定終了になります。
パラメータ設定後の操作について
を回して、1に合わせます。
ボタンを押すと設定値を再度表示します。
ボタン2回を押すと次のパラメータを表示します。
ボタンを2回押すと周波数モニタに戻ります。
*パラメータ設定変更にてパラメータの中では、設定後電源の再投入で有効になるものもあります。
3.インバータのパラメータについて
下表はCC-Link内蔵オプション使用する場合に必要に応じて変更するパラメータの一覧です。
パラメータ340とパラメータ79は設定の組合せによって、下表のように電源投入時、復電時、リセット時の運転モード及び運転モード切り換えのパターンが変化します。
インバータの運転方法に応じて、パラメータ340とパラメータ79を変更してください。
また、今回はCC-Link接続ですのでNET運転モードに切り換えできるようにパラメータを変更します。
下表は今回最低限設定及び確認が必要なパラメータの設定例になります。
また、今回の接続例ではパラメータ79、340、542、543の設定を変更したいと思います。
パラメータ79の設定が0でパラメータ340の設定が10の場合の運転モード
電源を投入すると、NET運転モードで立ち上がります。
ボタンでNET運転モードとPU運転モードを切り換えることができます。
4.シーケンサ側の設定とCC-Linkパラメータ
CC-Linkマスタユニットの局番設定のスイッチを0(マスタ)に伝送速度のスイッチは4(10Mbps)に設定します。
各リモート局はマスタユニットの設定した伝送速度に合わせます。
したがってインバータのパラメータ543は4(10Mbps)に設定します。
CC-Linkマスタユニットのスイッチ設定が終わりましたら、次はGX DeveloperまたはGX Works2を用いてネットワークパラメータのCC-Link設定を行ないます。
今回の設定例ではGX Developerを用いて行ないます。
*設定項目の詳細については、CC-Linkで具体的にシステム構成してみるを参照下さい。
①ユニットの先頭IOアドレスを設定します。今回の設定ではXY0を使用しますので、0と入力します。
②本ユニットの種別を設定します。今回はマスタ局に設定します。
③CC-Linkのモードを選択します。今回はリモートネットver.1で行います。インバータのパラメータ544は0か1に設定します。
④接続する子局の台数を設定します。今回はインバータ1台を接続しますので、1と設定します。
⑤リモート入出力及びリモートレジスタの先頭アドレスを設定します。今回はX1000、Y1000、D1000(Rwr)、D1100(Rww)で設定します。
⑥リンク用特殊リレー(SB)及びリンク用特殊レジスタ(SW)の先頭アドレスを設定します。今回はSB0、SW0で設定します。
⑦局種別を設定します。インバータの場合は、リモートデバイス局を選択してください。
⑧占有局数を設定します。インバータのパラメータ544の設定値の内容で変わります今回は初期値のままなので、1局占有を選択してください。
設定が終わりましたら、パラメータをシーケンサにパラメータ書き込んで、シーケンサをリセットしてからRUNにします。
CC-Linkが正常に交信されますと、マスタユニットとインバータCC-Linkオプションユニットのランプ RUNとL RUNのランプが点灯して、SDとLDのランプが点滅します。
5.プログラミング例
1.インバータCC-Linkオプションユニットのリモート入出力とリモートレジスタの割付について
シーケンサとインバータをCC-Linkでやり取りする際、リモート入出力信号のON/OFFデータやリモートレジスタの数値データを決められたデバイスに格納して、
制御します。
下表はインバータをCC-Linkで制御する際に用いるリモート入出力信号とリモートレジスタの一覧になります。
リモート出力信号(シーケンサ→インバータ)
デバイス No. |
今回割付 アドレス |
信号名称 | 内 容 |
RY0 | Y1000 | 正転指令 | ON:正転始動します。 OFF:停止します。 |
RY1 | Y1001 | 逆転指令 | ON:正転始動します。 OFF:停止します。 |
RY2 | Y1002 | 高速運転指令 | ON時、パラメータ4で設定された周波数を運転周波数に設定します。 |
RY3 | Y1003 | 中速運転指令 | ON時、パラメータ5で設定された周波数を運転周波数に設定します。 |
RY4 | Y1004 | 低速運転指令 | ON時、パラメータ6で設定された周波数を運転周波数に設定します。 |
RY5 | Y1005 | JOG運転指令 | ON時、JOG運転が行えます。 |
RY6 | Y1006 | 第2機能選択 | ON時、第2機能が有効になります。 |
RY7 | Y1007 | 電流入力選択 | OFF:アナログ入力が電圧入力になります。 ON:アナログ入力が電流入力になります。 |
RY8 | Y1008 | 瞬停再始動選択 | ON時、瞬停後の復電時に自動的に再始動ができます。 *パラメータ57の設定が必要です。 |
RY9 | Y1009 | 出力停止 | ONすることで、インバータの出力を停止します。 |
RYA | Y100A | 始動自己保持選択 | ONすることで、始動自己保持機能を使用することができます。 *始動自己保持機能使用時、運転停止を本信号OFFで行います。 |
RYB | Y100B | リセット | インバータ異常発生などで保護回路が動作した時にONすることで、アラーム出力をリセットします。 |
RYC | Y100C | モニタ指令 | ONすることで、第1モニタ値(RWr0)と第2モニタ値(RWr1)にモニタ値にセットされ、モニタ中(RXC)がONします。 本信号がONの間、常にモニタ値は更新されます。 |
RYD | Y100D | 周波数設定指令(RAM) | ONすることで、設定周波数/トルク指令(RWw1)がインバータのRAMとEEPROMに書き込まれ ます。書き込みが完了すると周波数設定(トルク指令)(RXE)がONします。 |
RYE | Y100E | 周波数設定指令 (RAM、EEPROM) |
ONすることで、設定周波数/トルク指令(RWw1)がインバータのRAMとEEPROMに書き込まれ ます。書き込みが完了すると周波数設定(トルク指令)(RXE)がONします。 |
RYF | Y100F | 命令コード実行要求 | ONすることで、命令コード(RWw2)にセットされた、命令コードに対応した処理が実行されます。 命令コード実行完了後、命令コード実行完了(RXF)がONします。 |
RY1A | Y101A | エラーリセット要求フラグ | インバータ異常発生時、ONすることでインバータはリセットされ、エラー状態フラグ(RX1A)がOFFします。 |
リモート入力信号(インバータ→シーケンサ)
デバイス No. |
今回割付 アドレス |
信号名称 | 内 容 |
RX0 | X1000 | 正転中 | ON:正転中 OFF:正転中以外(停止または逆転中) |
RX1 | X1001 | 逆転中 | ON:逆転中 OFF:逆転中以外(停止または正転中) |
RX2 | X1002 | 運転中 | インバータ出力周波数が始動周波数(初期値0.5Hz)以上でON、停止及び直流制動時はOFFになります。 |
RX3 | X1003 | 周波数到達 | 出力周波数が設定周波数の±10%(初期値)以内に達した時ON、加減速中及び停止中は、OFFになります。 |
RX4 | X1004 | 過負荷警報 | ストール防止機能により、ストール防止が動作(過電流)するとON、ストール防止が解除されると、OFFになります。 |
RX5 | X1005 | 瞬時停電 | 瞬時停電、不足電圧保護が動作すると、ONします。 |
RX6 | X1006 | 周波数検出 | 出力周波数が任意に設定した検出周波数以上でON、未満でOFFになります。 |
RX7 | X1007 | 異常 | インバータの保護機能が動作し、インバータの出力が停止した時にONします。また正常時は、OFFになります。 |
RX8 | X1008 | (端子ABC2機能) | パラメータ196の設定によって本信号の機能が変化します。初期値は機能なしになります。 |
RX9 | X1009 | (DO0機能) | パラメータ313の設定によって本信号の機能が変化します。初期値は機能なしになります。 |
RX10 | X100A | (DO1機能) | パラメータ314の設定によって本信号の機能が変化します。初期値は機能なしになります。 |
RX11 | X100B | (DO2機能) | パラメータ315の設定によって本信号の機能が変化します。初期値は機能なしになります。 |
RX12 | X100C | モニタ中 | “モニタ指令(RYC)ONにて、第1モニタ値(RWr0)と第2モニタ値(RWr1)にモニタ値にセットされると、本信号がONします。 モニタ指令(RYC)をOFFすると、本信号もOFFします。” |
RX13 | X100D | 周波数設定完了(RAM) | “周波数設定指令/トルク指令(RYD)ONで設定周波数/トルク指令がインバータのRAMに書き込まれると、本信号がONします。 周波数設定指令/トルク指令(RYD)OFFすると、本信号もOFFします。” |
RX14 | X100E | 周波数設定完了(RAM、EEPROM) | “周波数設定指令/トルク指令(RYE)ONで設定周波数/トルク指令がインバータのRAMとEEPROMに書き込まれると、本信号がONします。 周波数設定指令/トルク指令(RYE)OFFすると、本信号もOFFします。” |
RX15 | X100F | 命令コード実行完了 | “命令コード実行要求(RYF)ONで命令コード(RWw2)に対応した処理が実行され、完了すると本信号がONします。 命令コード実行要求(RYF)をOFFにすると本信号もOFFします。” |
RX16 | X101A | エラー状態フラグ | インバータエラー発生時、本信号がONします。また、エラーがリセットされると、本信号もOFFします。 |
RX17 | X101B | リモートト局READY | “電源投入後、ハードウェアリセット後、イニシャル設定を完了し、インバータがREADY状態になった時に、本信号がONします。 インバータエラー発生時は、本信号はOFFします。” |
リモートレジスタ(書き込み) (シーケンサ→インバータ)
デバイス No. |
今回割付 アドレス |
信号名称 | 内 容 |
RWw0 | D1100 | モニタコード | 第1モニタ値(RWr0)及び第2モニタ値(RWr1)のモニタ内容のコードを設定します。 設定後モニタ指令(RYC)をONすることで、指定した内容のモニタデータが、第1モニタ値(RWr0)及び第2モニタ値(RWr1)に設定されます。 |
RWw1 | D1101 | 設定周波数/トルク指令 | 設定周波数を入力します。 周波数設定後、周波数設定指令(RYD/RYE)をONすることで、インバータのRAM/EEPROMに書き込まれます。 |
RWw2 | D1102 | 命令コード | 運転モードの書換え、パラメータの読出し、書込み、エラーの参照、エラーのクリア等の実行のの為の命令コードを設定します。 コード設定後、命令コード実行要求(RYF)をONすることで、設定した命令を実行します。 |
RWw3 | D1103 | 書き込みデータ | 命令コード(RWw2)の命令で指定するデータを設定します(必要時)必要でない場合は、Oを設定してください。 命令コードと共に設定できましたら命令コード実行要求(RYF)をONします。 |
リモートレジスタ(読出し) (インバータ→シーケンサ)
デバイス No. |
今回割付 アドレス |
信号名称 | 内 容 |
RW0 | D1000 | 第1モニタ値 | “モニタ指令(RYC)ON時に、モニタコード(RWw0)の下位8bitに、設定された内容のモニタ値が格納されます。” |
RW1 | D1001 | 第2モニタ値(出力周波数) | “モニタ指令(RYC)ON時に、モニタコード(RWw0)の上位8bitに設定された内容のモニタ値が格納されます。 モニタコード上位8bitの設定が0の場合は出力周波数が格納されます。” |
RW2 | D1002 | 返答コード | “周波数設定/トルク指令(RYD/RYE)ONの時は、周波数設定に対する返答コードが格納されます。 また、命令コード実行要求(RYF)がONの時は、命令コード(RWw2)で指定した命令に対応した返答コードが格納されます。 正常回答は0が格納され、データ誤り、モードエラー等の場合は、0以外の数値が格納されます。” |
RW3 | D1003 | 読出しデータ | “返答コードの回答が正常の場合、命令コード(RWw2)で指定された命令に対する返答データが格納されます。” |
2.参考プログラム用操作パネルの構成
参考プログラムにてインバータを制御する際に使用する操作パネルの各用途と信号(デバイス)について説明します。
下図は操作パネルになります。
*操作パネルは参考プログラムによるインバータの制御例にて作成したテスト用の操作パネルです。
No. | デバイス | 名称 | 用途 |
1 | D0 | 運転周波数設定(Hz) | インバータの運転周波数の設定値を設定します。 |
2 | D10 | 出力周波数モニタ(Hz) | インバータ運転中の出力周波数を表示します。 |
3 | X20 | 周波数設定ボタン | 運転周波数を設定後に本ボタンを押すことでインバータに運転周波数を設定します。 |
4 | Y30 | インバータ正転中表示ランプ | インバータ正転運転中に点灯します。 |
5 | Y31 | インバータ逆転中表示ランプ | インバータ逆転運転中に点灯します。 |
6 | Y32 | インバータ異常表示ランプ | インバータ異常発生時に点灯します。 |
7 | X21 | インバータ正転運転スイッチ | インバータの正転運転を開始します。 |
8 | X22 | インバータ正転停止スイッチ | インバータの正転運転を停止します。 |
9 | X23 | インバータ逆転運転スイッチ | インバータの逆転運転を開始します。 |
10 | X24 | インバータ逆転停止スイッチ | インバータの逆転運転を停止します。 |
11 | X24 | インバータ異常リセットスイッチ | インバータの異常をリセットします。 |
3.CC-LinKを用いたインバータを制御するプログラム例
インバータをCC-Linkで接続した際の制御プログラムを何例か紹介したいと思います。
①運転周波数設定プログラム
操作パネルで設定した周波数をインバータのRAMに書き込みするプログラムの例です。
~操作手順~
1).操作パネルの周波数設定に数値を設定します(今回は10Hz設定します)。
2).周波数を設定できましたら、周波数設定ボタンを押してインバータのRAMに周波数を書き込みます。
②運転指令設定プログラム
インバータの正転指令、逆転指令を与えるプログラムの例です。
【正転運転】~操作手順~
*運転周波数の設定は設定済みと仮定して説明します。
1).操作パネルの正転運転スイッチを押します。
2).インバータに正転指令が与えられ、設定された周波数の速度でモータが正転します。正転運転中に正転中ランプが点灯します。
3).操作パネルの正転停止スイッチを押すことで、正転運転が停止します。
【逆転運転】~操作手順~
*運転周波数の設定は設定済みと仮定して説明します。
1).操作パネルの逆転運転スイッチを押します。
2).インバータに逆転指令が与えられ、設定された周波数の速度でモータが逆転します。 逆転運転中に逆転中ランプが点灯します。
3).操作パネルの逆転停止スイッチを押すことで、逆転運転が停止します。
③出力周波数モニタプログラム
インバータモニタコードを設定して、インバータより出力周波数を読み出すプログラムの例です。
・インバータ運転時に設定された周波数で運転しますので読み出した値も設定周波数とほぼ同じになります。
④インバータ異常出力・異常リセットプログラム
インバータの異常時にランプを点灯させる、異常リセットボタンを押して、異常リセットを要求するプログラムの例です。
~動作の概要~
1).インバータに異常が発生した時に、インバータ異常ランプを点灯させます。
2).インバータ異常発生中に異常リセットボタンを押すことによって、インバータの異常リセットを要求します。
3).インバータの異常が解除されると、インバータ異常ランプが消灯します。
今は、そのほかインバータのパラメータをシーケンスプログラム経由で設定や読出しができたり、インバータの運転モードの変更などとCC-Linkを用いたインバータの制御は他にもたくさんあります。
その中でもモータを回すための回路や周波数の設定や読出し、運転中やインバータ異常などといったインバータの各種状態信号の使い方の例として上記のプログラミング例を挙げてみました。
今回は三菱電機のインバータを、三菱電機のシーケンサを用いてCC-Linkで接続するという内容で説明してきましたが、CC-Linkでの接続のみならず、他の接続方法でのシステム構成も少なくありません。
また、他メーカー製のCC-Link対応のインバータをCC-Linkで接続といった様々なシステムの構成方法があります。
制御技術G 櫻井
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